打撲は、後から痛くなる
転んで、すりむいてしまった。はじめは傷の痛みだけだったのに、後からじわじわと打撲の痛みが出てきた…ということがあります。
これは、打撲や捻挫のような自律神経系の刺激は、神経の伝導速度が遅いためです。
打撲も捻挫も、やったときより、しばらく経ってからの方が痛みます。少し時間が経ってから刺激を感じるので、痛みに気づくのが遅くなります。痛くないからといって無理をすると、後で腫れてしまって、治りが遅くなったりします。
放っておいてはいけない??
打撲をすると、打ったところの近くの関節や靭帯に影響が出ます。軽い場合は放っておいても自然に治るのですが、強く打った場合、打った刺激が残ってしまうことがあります。
均整のテキストには、刺激が残ることで自律神経の働きが低下したり、血行が乱れたりすることがあると書かれていて、数ヶ月前、 数年前の打撃が今日姿を見せる場合も少なくはないとしています。
どこまでが残る刺激なのか判断が難しいですが、小さな刺激でも全身に影響するのは確かなので、打撲をしたときは放っておかず、調整をするのが良いのではないかと思います。
身体均整法の打撲調整
身体均整法では、打撲の調整として、背骨や骨盤、頭の調整などがあります。大きく打ったときは背骨に変化があるので、調整を受けるのがおすすめです。
今回は、救急均整操縦法*1の打ち身の調整をご紹介します。
゚・* 打ち身の調整法 *・゚
図のように、患部の反対側の筋肉を引き伸ばすようにします。
例えば、背中を打ったときは、打ったところは手を当てて動かさず、反対の胸側の筋肉を引き伸ばすようにします。
※腫れていたり、熱を持っているときは、冷やすなどの処置が必要です。
ぶつけてしまったときは、やってみてください!
参考文献
一般社団法人身体均整師会, 『講座集復刻版 第3集』, 58ページ
一般社団法人身体均整師会, 『講座集復刻版 第5集』, 188・189ページ
一般社団法人身体均整師会, 『講座集復刻版 第6集』, 120ページ